みなさん、こんにちは。
今回は、私が派遣社員時代に目の当たりにした「罠」についての記事です。現在、派遣社員として勤務していて、妊活中の方にとって有益になれば嬉しいです。
まず、私が長い間派遣社員として勤務していたのは、正社員を目指していたけれどもなれなくて仕方なく派遣で妥協していた訳ではなく、派遣で働くことにこだわりがあったからなのです。
「おまえも社員にならないか?」みたいなかんじでお誘いを受けたことはありました。しかし、その話にはのりませんでした。
なぜかというと、派遣社員として半年以上勤務していて、そこから妊娠したとすれば派遣社員で産休・育休がとれたところ、契約社員・正社員化の話をうけてその会社と直接雇用になってしまうと、またそこから半年以上働いてからでないと産休・育休がとれなくなってしまうからです。(あくまで単胎の場合です。多胎だとまた日数要件が変わってくるかと)
私はそのときすでに30代後半で、一刻も早く授かって産休に入りたかったので、直接雇用になって半年待ちたくなかったのです。
社員となったその会社の規則によっては、半年働かずして産休・育休がとれるところもあるかもしれません。
しかし、私が見てきただいたいの会社は、半年以上は働かないと、産休・育休がとれないところが多かったように思います。
私が以前、派遣社員として働いていた某企業で一番仲良くなったのが、当時の境遇が自分に似た女性(以下Aさんとする)でした。
Aさんは当時の私と同じく、派遣社員として第一子の産休・育休を経て、ワーキングマザーとして復帰一発目にその企業でまた派遣で働いていました。
派遣社員の既婚女性は他にも数人いましたが、ワーキングマザーで派遣で来ていたのは私と彼女だけでした。
私は第二子も派遣で産休・育休がとりたかったので、第一子育休が明けて復帰して半年働いてから妊活したところ、運よく希望のタイミングで妊娠しました。その勤務先には通勤に1時間程かかっていたので、もっと自宅から近いところで働きたかったため、その企業から別企業へ異動しようとしていたところ、そのタイミングで他の派遣社員全員に契約社員化のお誘いが来たのでした。
その企業の方針で、派遣社員自体を無くし、正社員と契約社員のみで構成する という流れで、「契約社員になりなくないようだったら、ここを辞めてください。」ということだったのです。
Aさんはすぐにでも第二子が欲しかったようでしたが、派遣で産休・育児休暇を取得するための要件を知っていたため、妊活を控えて契約社員になって半年経過するのを待ってから妊活し、その後妊娠して産休・育休を取得できました。
ところが
不妊治療中だった派遣社員のBさんは契約社員になった途端に授かったようで、その企業の産休・育休取得要件を満たさず、最終出社日に契約期間満了で退社になったそうです。
Bさんが産休・育休についてのその企業の社員規則を知っていたのか、また、取得を希望していたかどうかは知りませんが、ルール・規則・法律を知っているかどうかで数百万円が手に入るか入らないかの違いが出てくるのです。
既に産休・育休を取得している方はご存じでしょうが、この産休・育休中の給付金の存在はとっても大きいです。
産前休暇中は働かずに毎日過ごしているだけで、産後休暇中と育休中はかわいいあかちゃんを育てているだけで、産前産後給付金は産後にまとめてドカン、育児休業給付金は2か月に1回お金がドカンと振り込まれるのです。
派遣社員として勤務中の妊活中の方は、契約社員・正社員化のお誘いが来たときは、断るべきか(断ったとしたら、そこで派遣社員のまま働き続けられるのか、働き続けられないとしたら新しいところへ異動するのか)、社員化の話にのるのであれば、その企業の社員規則をよく調べたうえで、産休・育休取得を絶対条件とするのならば半年は妊活を控えるべきか、じっくり考えた方が良いですよ
という記事でした。
「こうなったとしたら産休・育休はとれるのか?」という質問がある方は、ハローワークのお問い合わせ窓口で教えてもらえます。現在働いている企業の管轄(派遣会社の本社が新宿だったら、ハローワーク新宿)の産休・育休担当者にお電話してみてください。
※本記事は2022年11月時点でのものです。今後、法改正により産休・育休取得要件が変更される可能性もあります。